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talking place Dub Meeting Osakaインタビュー:〈後編〉 ─関西ダブ・シーンの新たな要─

talking place#04
with Dub Meeting Osaka

海外とのネットワーク

なるほど、そんなお三方が集まっているダブ・ミーティングですけど、こう周りの動きでいまおもしろくなっているみたいなのってありますか?

Sakジンを作ったりとか、とにかくこれからいろいろ企画していかないとなと思ってますね。とにかくいまは、トラック作る人とか、サウンドシステム、バンド、DJとかとにかく増えてきて、海外でもダブはすごいし。そういうのがいま如実に感じますね。

みなさん、海外のレーベルから出したりとか、Hiroshiさんは直に元々海外でのネットワークがあってというところだと思うんですけど。どういう経路でつながっていくことが多いんですか?

Kazumaでも本当普通ですよ、Facebookのメッセンジャーとか。

Sakこういう音やってますって送って「プレイしたぞ」って動画がめっちゃすごくてびっくりした(笑)。そういう話が広がって、フランスに行ったりとか、もとはといえばSNSがそういう話になっていくというのはありますね。

Hiroshi昔に比べたら本当そういう部分での話は早いですね。

みなさん海外からのリリースも多くて、そしてHiroshiさんは1TAさんと〈Riddim Chango〉をやられてて、すでに海外でも評価が高いじゃないですか? ちなみにあのレーベルはどういう経緯でスタートしたんですか?

Hiroshie-muraさんが、クロアチアの〈Outlook〉に来たとき、自分も行っていて。その年がわりとOBFとかStand Highとかがあまりルーツっぽくない感じでステッパーを作り出した感じの年で。それが結構おもしろくて。それをe-muraさんとくらってしまって、e-muraさんが「俺もステッパー作りたい」みたいになったんですよね。それで「俺がレーベルやりますよ」ってはじめたのが最初なんですよ。一応、レーベルのコンセプトととしては「ステッパーとかあまり作らない人が、ステッパーを作ったらどうなるか?」というのがあったんですよ。

なるほど。わりとデジタル・ダンスホール的なイメージが当時は強くて、最初ちょっとびっくりした記憶がありますが、そこが実はコンセプトだったんですね。

Hiroshiそうですね。当時はそういうステッパーが珍しかったんで、そういう方向性だったんですけど、いまもうちょっと違うことをやろうと思ってはいるんですけど。

もちろん、Sakさんもご自身のレーベル、海外のレーベルから出していて、カズマさんもしかりといった感じですけど。

Sakがんばらないかんなとは思ってるんですけどね(笑)。

今後の展望

今後やってみたいことってあるんですか?

Kazuma大阪ダブ・ミーティングの3人でですか? あんまり話したことないな(笑)

Hiroshiもちろんイベントをとにかくおもしろくしようというのはあると思うけど。

いまどのくらいの頻度なんですか?

Sak2~3ヶ月に1回ですかね。どうしても来日タイミングとかに合わせなきゃいけないときに、多いときに集中しちゃうんですよね。OBF、Alpha Steppaとかみんな同じタイミングで来たときがあったから、予定が詰まって、詰まって。

Hiroshi4ヶ月連続でやったな。

Kazumaむっちゃしんどかったっすね、あのとき……。

Sak気づいたらチャット、チャット、チャット……っていう(笑)。

Hiroshi なにもする暇なくて。逆にこの前は台風で流れたりとか。

Sakそろそろお祓いに……。

でもそこはホームとして続けていくと。

Sakあとジンとかミックステープを作っていて。

Kazumaそういう意味では、それぞれが個人で自分のリリースがあるなかで、この3人でなにかリリースするというのがひとつの目標なのかもしれませんけどね。ジンとかもそうやし。

Sak俺はヨーロッパに住んでないからわからないけど、とにかくイベントしなきゃとは思う。日本のシーンってまだまだ小さいっていうか。

Hiroshiとにかく人を入れないとっていうことに気が行ってしまうけど。

Sakイベントも大阪はなかなかする人も少ないし。

Kazumaいろいろな時期はあるけど、僕らがやってないと、ほかにダブのイベントはほぼないみたいな時期があることありますよね。

Sak0ではないかもしれないけど、ダブということでいうとね。いわゆるルーツ・レゲエみたいなこととか、いろんなレゲエのパーティを含めて言えばパーティはあると思うんだけど。こういう感じのテイストはあんまりないから。

Kazumaステッパーとかのパーティはないと思う。

Sakレゲエ・ベースの、ステッパーとかベース・ミュージック系もちょっとあるような。そういうのをいろいろやっていきたいと思うし、海外の人たちはアニメとか含めて、日本にすごい興味持ってくれている部分はあるから。でも来てくれる人は、勝手に来てくれるからな。

Hiroshi呼んでなくても勝手にね。

Kazuma確認しに(笑)。

Sak「この時期日本におるんやけど」ってメールがきても「タイミング悪い」っていう(笑)。そういうのを受け入れたりしつつ、地元を活性化したい感じができたら本当にいいな。楽しくやりたいよな。

Hiroshi遊び場作り。

Kazuma人が集まる場所になったらいいと思う。

Sakおもろいおっさんもいっぱいおるし(笑)。

TOKYO DUB ATTACK

なるほど。そして2018年最後はTOKYO DUB ATTACKが東京でありますけど。

Kazumaあれはむっちゃ楽しみですね。

Sakあんなこと東京の人らでやってくれたら、僕らもすごい楽しいし、刺激にはなるよな。

Hiroshiいまの感じだと韓国とかアジアからも遊びにくることがあるけど、今回のはそのぐらい期待しているダンスかも。大阪でイベントやっても、ダブ・ミーティングに秋田から来てくれる人もいるぐらいで。名古屋から毎回くる人もいて。好きな人は好きで、日本全国にいるんですよね。

Sakおもしろそうなパーティ、いっぱいあるしね。新潟とかのダブ・シーンとかもやばそうなのがあるっぽい。米作ってる人のサウンドシステムとか。BS0で「台風で屋根飛んだ」って話したら、その人が「僕も屋根飛んだ」って、どもその人の作ってる曲とかもむっちゃかっこよくて。

そのへんはやっぱりSNSのの拡散感あるんでしょうね。まずは東京のBS0とかBim OneとDub Meeting Osakaがつながって、さらにそれぞれがつながって……という国内のネットワークも生まれてきそうな感覚はありそうですね。

Kazumaみんなを巻き込みたい感じはありますよね。

Hiroshiつながって行きたいですね。僕らぐらいから下の世代はしがらみとか気にしない人が多いと思うので。

Sak本当、カズマとかも金山さんに「おっさん」なんて言うけど、俺らの世代は絶対そんなこと無理(笑)。こいつらすごいなと。

でも上の世代、例えばSoul FireのHavさんとかともつながっているんですよね。

SakもちろんHavさんとか、イベントやったときに出てもらったりとか、僕らも遊びにいったりとか。俺なんて結婚式にSoul Fire出てもらったからね(笑)。「あいつは、なになにだから遊ばへん」とかそういうのはないし。街に出たら知り合いばっかりだったりするし。

ほかのシーン、例えばテクノとかベース・ミュージックとか、そういうものとの混ざり具合みたいなのはないんですか?

Sakもちろん知り合いがテクノのDJやってたりみたいなのはよくあるんですけど、イベントとかはあまりないかな。

Hiroshi僕はそういう感覚のもの好きなんですけど、Sakさんに相談したら、あんまり大阪でそういうのって成功しないって話で。ジャングルはジャングル、ダブだったらダブとかの方が成功しやすいっていう話はあって。

Sakフェスっぽい2ステージあるとかだったらありやと思うけど、そこまででっかくしたら俺忙しくなるから嫌やしな(笑)。チャットが忙しくなるからね。でも海外でやってるようなレゲエ・フェスとか本当にできたらやってみたいですけどね。

ちなみに東京だとマスタリング、例えばe-muraさんみたいな人がいますが、大阪だとそういうレゲエとかベース・ミュージックに強いマスタリング職人さんみたいな人はいらっしゃるんですか?

HiroshiそれだったらNeko Massiveさんかな。

SakEM recordのマスタリングとかもやってて、その人もレゲエのトラックメイカーでもあるんですけど。僕の10歳上くらいで、ずっとやってはりますね。

Kazumaでも本当Havさんすごい、この前のダブ・ミーティングなんて、朝6時にきて「もうおわったん?」って(笑)。スピーカー片付けてるときです。すごいタイミング!

すごい時間軸(笑)。ちなにみサウンドシステムは?

Sak僕らは持ってないですけど、いつもやってもらっているのはLittle Voice。泉州のシステムなんですけど、すごいユニット──OBFとかIration Steppasとかのシステムが使ってるターボマックスっていうユニットを使ってボックスを組んでいるシステムですね。OBFを呼ぶとか、今度のMighty Massaさんを呼ぶとか、そういうときに入れてもらって……むっちゃすごいですよ。あとシステムといえば、今度の〈東京DUBアタック〉で、この3人で最高音響のシステムでやるんですけど、それも楽しみですね。個人的には何回か最高音響のシステムでプレイしているんですけど、この3人でやるというのははじめてなので。

今日はありがとうございました。

location:大阪某所
interview date:2018.11.03